青空が気持ちよく広がる2月の日曜日。秩父郡の小鹿野町(おがのまち)にある両神ふるさと総合会館3階調理室にて、郷土料理教室「あずきぼうとうを作ってみよう」が行われました。
対象は5歳以上のお子様とその保護者。息子がこども園でこのイベントのチラシをもらってきた移住者・松田は「あずきなのにほうとう?」「それが郷土料理なんだ!?」ととても興味深く思い、息子と共に参加させていただきました。参加者の方にも撮影の許可をいただいたので、その様子を写真付きでレポートします。
小鹿野地域は盆地になっており、水田を作るのに向いている土地が元々多くなかったので、米が貴重だったそうです。そのため小麦を作る人が多く、小麦を利用した「ほうとう」や「おっ切り込み」、「すいとん」などのいわゆる“粉物”が、郷土料理として数多く残っています。
教室は説明、手洗いのあと、地粉と水を混ぜてほうとうの麺を作るところからスタート!
ボウルに水を少しずつ入れて、よくこねていきます。
水が多いと手にくっ付きますが、その感触も楽しそうです。
ある程度まとまってきたら、さらにこねて、丸めて生地を一定時間寝かせます。
生地を寝かせている間は、絵本の読み聞かせまでしていただきました。手厚いサポートが本当に親としては嬉しいです。このふるさと総合会館の2階は図書館になっていて、本を読みに来ることもできます。
小豆は煮るのに時間がかかるため、あらかじめ準備をしていただいていました。
休ませた生地を伸ばします。均等に平らにするのはなかなか難しい作業。
ある程度の大きさになったら、包丁で切ります。ボランティアスタッフの方がサポートしてくださったおかげで、親も余裕を持って見守ることができました。
8分程度で茹で上がりです。麺は几帳面に幅と厚みが揃った班や、バラバラな太さと長さが混じり合う班など、各班の個性が出ていました。
最後に、あずきにかけていただきます。あずきぼうとうとは、甘く似たあずきに麺を入れたお汁粉のような食べ物で、子供も大好きな味でした。麺は市販のものより断然コシがあって食感とのどごしが最高。打ち立てならではの味を楽しむことができました。
参加者の保護者の方とお話ししたところ、「家では昔から親がうどんを打っている」という地元の方もいらっしゃいました。今回私も作り方を教えていただいたので、早速家でもやってみるべく、道の駅で地粉を買ってきました。今度は野菜と煮て「おっ切り込み」にしてみようと思います。
麺を打つなんてすごく大変なイメージがありましたが、今回行ったように子供でも粘土遊びの延長のような感覚でできます。というわけで、今回の郷土料理教室は小鹿野の文化を知りつつ、参加者の方とも交流でき、子供も美味しいし楽しいしで終始笑顔!という最高のイベントでした。
主催者の皆様、ボランティアの皆様、本当にありがとうございました。
取材・執筆・写真:移住相談員 松田遼
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