小鹿野ってどんなとこ?ママになった私が見つけた、小さな幸せリスト。

現在、町内のこども園で保育教諭として働く小菅優衣さん。6年前、千葉県松戸市から小鹿野町に移住しました。
一時的に別の土地で暮らした時期もありましたが、再びこの町に戻り、第一子の育児休暇期間を過ごしています。
現在は小鹿野町出身のご主人と、自然の中でのびのびと暮らす日々を送られています。
移住・妊娠・出産と大きなライフスタイルの変化を通じて感じたことや、子育て中のエピソード、
地域の人とのあたたかな関わりについて、お話を伺いました。

小菅優衣さん

Q:小鹿野での暮らしの中で、「気持ちがほどけるな」と感じるのはどんなときですか?

ー松戸にいた頃は、まわりに自然がほとんどなかったんです。でも小鹿野は山に囲まれていて、
夜になると星がぱあっと見える。何にも考えずに「きれいだなあ」と思える時間があって、
そういうのがすごく心地いいですね。
家の庭から見上げた星空を見て、地元出身の夫も「ほんとだ」って驚いていました。
長く住んでいる人には当たり前でも、外から来るとそのすごさがよくわかるんです。
こっちの人は「何もない」って言うけど、山も川もあって、私はこの自然があることはすごいなと思います。

Q:赤ちゃんとの暮らしの中で、好きな時間や場所はありますか?

ーまだ赤ちゃんが小さいので、これからなんですが、お花が好きなのでダリア園に行ってみたいですね。
「四季の道」も、ドライブは大変なんですけど景色がとてもきれいなので、行ってみたい場所のひとつです。
最近は総合運動公園の菜の花を見に行って、すごく良かったです。
もう少し大きくなったら、プレーパークにも行ってみたいなと思っています。

小鹿野町内の「総合運動公園」でお散歩

Q:小鹿野での暮らしの中で、「日々の当たり前」が変わったと感じることはありますか?

ー買い物の感覚がすごく変わりました。前はスーパーでの買い物って作業みたいな感じだったんですけど、
今は直売所に行くのが楽しみで。季節ごとの新しい食材に出会えることもありますし、
生産者さんがその場にいることもあって、「採れたてなんだな」ってわかると、より美味しそうに見えるんです。
たとえばキクイモ。シャキシャキしていて、ごま油とにんにく、
塩こしょうで炒めるだけでも美味しいですし、明太マヨネーズで和えたり、ガレットにしても合いますよ。

Q:子育てを通じて、ご自身の気持ちや考え方に変化はありましたか?

ー以前は「人に迷惑をかけちゃいけない」と気を張っていたところがあったんです。
赤ちゃんが泣くと「早く泣き止ませなきゃ」って焦ってしまったり。
でもこちらに来てからは、泣いていたとしても、「あぁ、泣いてるな〜、どうしたのかな〜?」って、
少し余裕を持って関われるようになったと思います。
まず土地が広いですし、ご近所の方ともよく顔を合わせるから、
「あ、小菅さんちのお子さんね」って見守ってくださるような距離感があって、すごく安心できます。

あと移住したばかりの頃、地域の集まりに誘っていただいて、お饅頭を作ったり、餅つきをしたりしたことがあったんです。
その時はまだ「自分はよそ者なのかな」と感じていたのですが、地域の方たちが「どこから来たの?」と気さくに話しかけてくださったり、おばあちゃんが作り方を教えてくれてみんなで一緒に作ったり。
そうしているうちに、少しずつ輪に入っていけるようになりました。とてもありがたい機会でした。

今も、赤ちゃんと一緒にいると、子どもが少ないのもあり「あら、かわいいわね」と声をかけて
くださることも多くて、それがとても嬉しいです。

Q:これから小鹿野で、家族でやってみたいことはありますか?

ー川遊びですね。実は、川遊びが好きで、夫と二人の頃から、
おたまじゃくしを取ったりして遊んでいました(笑)。
いい大人二人ですが、自然の中で遊ぶのはやっぱり楽しいんです。子どもが大きくなったらぜひ連れて行きたいです。
夏は赤平川の裏で涼んだりもしていて、バーベキューをしたり、ビールを冷やしたり。
プールじゃなくても、川で遊べば涼しいし空いているし、しかも無料で、空いています!
歩いているうちに服も乾いちゃう。最高だと思います!

この辺では、家の庭で家族と普通にバーベキューするのが日常なんです。
週末は毎週バーベキュー!(笑)
そういう日常がすごくいいなと思います。

Q:小鹿野での暮らしを通して、ご自身の中で変わったことはありますか?

ー元々、実は人と関わることがちょっと苦手なところがあったんです。
都会では複雑な人間関係で、疲れてしまうことも多かった。
でも自然の多い場所に来て、あたたかい人たちと出会ってから、人と関わることへの気持ちが変わりました。
今は、人と関わることが楽しいなと思えるようになってきました。

Q:移住を検討している子育て世代の方へ、メッセージをお願いします!

ー自然がすぐそこにあって、四季を感じながら生活できるのが魅力です。
わざわざ旅行に行かなくても、この自然が日常になるんです。
それって、実はとても価値のあることだと思います。
大変なことといえば、最初は冬の寒さにびっくりしました。水道管が凍るなんて想像もしてなかったです。
でも慣れてくるんですよね、そうなると色々楽しめるようになってきます。

今(5月)と秋は特におすすめの季節です。
新緑の山はとても気持ちが良いので、見ているだけで癒されます。
秋の紅葉も本当に綺麗です。
ここでは、外に出て周りの山をフッと見れば季節の移ろいがよくわかります。
桜が咲いて、次は藤、新緑、夏、紅葉‥‥みたいに。
そんな暮らしはとても心地よいものです。
ぜひ一度、体感しにきて欲しいです。


写真・文章 移住相談員 松田 遼(Instagram


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