世代や地域をこえて、さくらの里を未来につなげる一日。
2026年3月22日(日)、小鹿野町上長留(おがのまち かみながる)地区にて「上長留さくらの植樹会」を開催しました。当日は、上長留地域の皆さんと小鹿野町内の他団体の皆さん、そして町外から公募した10名の方にご参加いただき、桜の植樹を行いました。

取組みの背景
しだれ桜の里づくりは、上長留地域の河川工事をきっかけに、40年以上前に始まった活動です。
「親の世代から受け継いだ里の風景と桜たちを残し、これからももっとたくさんの桜を植えて、次の世代に長留地域の命をつなげたい。」
そんな想いで、現在も地元の「上長留しだれ桜保存会」の皆さんを中心に、植樹や桜の保護活動を行っています。
※ 取り組みの概要はこちらもご覧ください。

イベントの概要
桜の植樹は地元の方を中心に行われていましたが、ここ数年は町内の地域を越えた連携が始まっています。今回のイベントでは、「未来へつなぎ100年後の景色をつくろう」をコンセプトに、地域を越えてよりたくさんの方に参加いただけるよう、町外からの参加者を公募。公益財団法人 日本さくらの会から寄贈された、紅しだれ桜やソメイヨシノを約50本植樹しました。
当日の様子
9:30~ 町内の皆さんは早めに集まり、植樹開始

11:00~11:20 集合・オリエンテーション
町外から参加の方は11:00に現地集合、オリエンテーション後に植樹会場に移動しました。

植樹は数か所に分かれて行われましたが、今回町外から参加の方が植樹した場所は、天神様のすぐ目の前。成長したら、参道を彩る桜並木になる予定です。

11:20~12:00 しだれ桜の植樹
しだれ桜保存会副会長の笠原浩さんより、まずは植樹方法のレクチャーを受けます。(植樹場所の地盤は固いので、植樹するための穴は保存会の方にユンボで事前に掘っていただいています。

【 植樹の流れ 】
① ユンボで掘った後をさらに掘る。
② 桜の苗木を置いてから、根が隠れる程度に土をかぶせ、水をたっぷりかける。
③ その上からさらに土をかけ、根の周りの土を足で踏んで押さえる。
④ 苗木を支える支柱を立てて、結束バンドで固定する。
レクチャー後は各自分かれて植樹スタート!



「水が大事だかんなぁ・・・」しだれ桜保存会会長の笠原国夫さんは軽トラックで水を運搬。近くに水道のない植樹会場では、水のありがたみを感じます。午前中で1人およそ2本ずつ植樹することができました。
12:00~12:30 植樹会記念イベント
植樹会で使用している桜の苗木は、「宝くじの社会貢献事業」として公益財団法人 日本さくらの会に申請。寄贈先審査を経て、上長留には令和7年度、200本の桜の苗木が寄贈されました。
苗木の寄贈を受けた団体には、日本さくらの会から記念碑が贈呈されます。今回の植樹会記念イベントでは、この記念碑のお披露目とテープカットを行いました。



場所を移動して、待ちに待ったお昼です・・・!

上長留の女性総出で集会所でお昼の準備をしていただきました。集会所に入るといい匂いが・・・。


おなかが膨れた後は、交流会。
上長留しだれ桜保存会事務局の俊彦さんから保存会の取り組みについて説明いただきました。
今から40年程前に、長留川の河川工事をきっかけに開発が進み、「自然を守りたい」という想いから、俊彦さんの親の世代が中心となり河川敷にしだれ桜を植え始めたことがきっかけで始まった取り組みであること。病気がちな桜を「何とか保存したい」「親の代が植えてくれた桜を守っていきたい」という想いでしだれ桜保存会が立ち上がり、全員で協力して「長留のしだれ桜」を管理し、守っていることなどを伺いました。

今回参加された町内他団体の代表者の方からも、各団体で取り組まれている内容のご紹介や思いをお話しいただきました。自分の住む地域のために熱い思いを持って取り組んでいらっしゃる方ばかり。

町外からの参加者さんにも自己紹介をしていただきました。
今回参加いただいた方は、道の駅薬師の湯や両神山などを観光で訪れた事がある方も多く、小鹿野町が大好き、小鹿野町の地域づくりに参加してみたかった、今回のイベントで地域の方の先祖から引き継いださくらとこの地域を次世代につなぎたいという思いが伝わった、植樹会での経験をご自身の地域活動に生かしたいなどの大変うれしいお声もいただきました。

木を植えるお手伝いという作業ではなく、地域を越えて人と人との想いがじんわりと伝わり合う、そんな暖かい空気に包まれた交流会でした。
交流会後はさらに植樹!全体で約50本の苗木を植えきることを目指します!
14:00~15:00 再び植樹
午後は、午前中に植えた苗木を保護する作業から

小鹿野町は中山間地域のため、植樹エリア周辺にも鹿が生息しており、彼らにとって若い苗木の新芽はごちそうです。新芽を守るため、支柱を立てて防護ネットで覆います。
「ネットから枝が出ねーようにしねーと、出た枝は食べられちまうんだいなぁ。」と、会長の国夫さん。
皆さんの作業スピードが思いのほか速く、川沿いの別の場所にも新しく穴を掘ってもらい、さらに追加で10本ほど植樹。

作業が終わる頃には、皆さん手慣れた様子でした・・・本当にお疲れ様でした!!

集会所に戻って、最後に植樹した記念樹につける名札の作成。それぞれ植樹した木に名札をつけて、植樹会は無事終了しました。



今回の植樹会では、地域の人たちが一丸となって続けてきた活動に、町内の他の地域や町外から訪れた方々が関わる新しい形の取り組みとなり、地域を越えたあたたかいつながりが確かに感じられる一日でした。
参加した皆さんが植えた桜は、これから地域の方の手で育てられ、この里の春の景色の一部になります。上長留の地が植樹に関わられた方や小鹿野に心を寄せていただいている方に、第2のふるさとと思っていただけたら嬉しいです。
上長留では、桜の時期にあわせて「絵画展・写真展・コンサート」が開催されます!
今回植えた桜はまだ小さな苗木ですが、その周囲には、たくさんの桜が咲きます。ぜひ、春の小鹿野を訪れてみてください。



