小鹿野町と株式会社LIFULL(ライフル)、一般社団法人おかえり集学校による女性のテレワークデビューを支援する取り組みが、今年もスタートしました。2024年に行われたプレ講座の成果から、今年は新規事業として立ち上げ。PCをほとんど触ったことがないという未経験者から、すでにテレワーカーとして働きつつもその活動範囲を広げたいという経験者まで、異なる実績を持つ15名の女性が参加しました。
初回の講座は「テレワークの基礎」です。ゴールは「代表的なテレワークのお仕事の種類と求められるスキルレベルを知る」、そして「テレワーカーとして最低限知っておくべき知識を身につける」こと。LIFULL株式会社の講師から説明を受けた後には、Gmailの署名設定、ビジネスシーンを意識したメール文面作成など、学んだばかりのことをさっそく実践しました。

株式会社LIFULL 坪田講師
続いて行われたのは、多くの民間企業でも実際に導入されているコミュニケーションツール、「Slack」についての講義です。受講者は講義のなかで、自己紹介とともに好きな食べ物をSlackで送信。その内容に合わせたスタンプで反応したり、気になるメッセージに返信したり、初めて使うツール、また初対面の受講者同士であっても、相互にコミュニケーションを図ることで楽しく盛り上がる場面もありました。

2週間後の次回講座までに「全5回の講座終了時に、自分自身がどうなっていたいか」という目標設定をし、それをSlackに投稿するという課題が出され、初回は終了。
「難しかったが面白かった」
「自分が本当にPCひとつで仕事ができるのか不安だが頑張りたい」
など、受講者の不安に思いつつも、前向きにチャレンジしていこうという声が多く聞こえました。

この「テレワーカー育成講座」の最終目標は、受講者が「講座最終回の終了後にテレワーカーデビューしている」ということ。全5回の講義が予定されており、事務系のスキル、SNSの基礎と運用、ライティングなどを学び、実際に働いて稼ぐスキルを磨きます。
その後、講座を終了した受講生たちは、LIFULLの不動産情報入力といったかんたんな事務作業から仕事をスタート。慣れてくるとそれぞれのスキルや適性に合った仕事へと、次第にシフトしていきます。
テレワークの浸透によって働き方が多様化するなか、「働きたい」という声に応える支援は、都市圏か地方かに関係なく、さまざまなキャリア選択を可能にする大きなきかっけになるかもしれません。小鹿野町の就労環境の整備、子育て世帯のキャリアアップ推進といった取り組みに、ぜひ今後ともご注目ください。
事業詳細:https://ogano-iju.com/telework/
写真:松田遼
文章:芦田央