【埼玉・小鹿野町】農業×名水×人の温かさ|家族で移住体験ツアーレポート

東京都心から車で約2時間。山と川に囲まれた静かな町・小鹿野町にお越しいただいたのはT様ご家族。ご夫婦と3人のお子さんで「選べる移住体験ツアー」にご参加いただきました。町の人々との出会いや自然とのふれあいを通じて、家族全員が素直な笑顔を見せてくれました。

草刈り体験にチャレンジ

ある日は、移住者であり農家の太田さんの畑で農業体験。電気柵のまわりの草刈り作業を親子で体験しました。電気柵に雑草が触れてしまうと効力が落ちてしまうとのことで、伸びた草を刈っていく作業です。最初はおそるおそるだった子どもたちも、だんだんと作業に夢中に。しゃがみこんで草を引き抜いたり、鎌を借りて草を刈る作業を体験。「農」の手ざわりを感じる時間になりました。

作業後に太田さんに、実際に電気を通してもらいました。直接触ると痛いと教えてもらったので、葉っぱを持って触ってみます。葉っぱ越しに静電気のような「ピリっ」とした感覚が。この衝撃で、動物を追い払うんだそうです。

草刈りに挑戦中!
電気柵の説明をしてくれる太田さん
ピリっとするかな?

作業後には日々の暮らしのことや、仕事のこと、さまざまな情報交換をしました。草刈りが終わった後の柵の近くは美しく、ちょっとした達成感がありましたこの日は暑かったのもあり、「終わった後のビールは美味いですよ!」と会話が盛り上がりました。T様からも質問が活発に飛び出し、有意義な時間となりました。

雨音の中で聞いた、毘沙門水の物語

別の日に訪れたのは、倉尾地区の藤倉で大切にされている水「毘沙門水」。小雨が降る中、案内してくださったのはお近くにお住まいの守屋さん。山から水を引くための苦労や、地域で協力して守ってきた歴史を、穏やかに、でも誇りをもって語ってくれました。

毘沙門水の水汲み場にて

「この地域では昔から大切にされてきた水なんですよ」守屋さんの顔に、自然との向き合い方、人とのつながりの大切さがにじみ出ていました。

説明を聞くT様と守屋さん。「毘沙門水」の帽子が似合います。

現地には「協力金」の募金箱が設置されており、維持管理のためのパイプの修繕などに使われているそうです。守屋さんは「みなさんの協力に本当に助けられています」と語ってくれました。T様も協力金を寄付されて、ご持参のタンクに水を汲まれていました。

「どこもすごく良かった」——T様の言葉に未来がにじむ

「小鹿野町は広く、いくつかのエリアを回りました。けれど、どこを回っても、それぞれに特徴があり、それぞれの良さがあった」と話してくれました。
「東京からのアクセスもいいですし、ここにはいろんな可能性を感じます。子育て支援センターは子どもたちも喜んでいました。毘沙門水はもちろん、図書館や近くの川、自然のあるところなど、どこもオススメです。リアルに現地の暮らしを体験できたのが良かったです。暮らしやすさは話で聞いていましたが、現地の自然の豊かさは目で見てみると感じるものが違いますね。強いて言うなら、お試し住宅では滞在が長かったのもあり子どものおむつなどゴミが溜まってしまったので、気軽に出しに行けたら良かったです。」※ゴミについては溜ったタイミングでスタッフにご連絡いただければ、都度回収いたします。

暮らしを考えるとき、自然環境や地域の人との関係、文化や教育——そのどれもが大事。今回の体験を通して、その入口に立つような感覚を持っていただけたのかもしれません。

「来る前より、断然イメージがしやすくなりました。次は、家を借りるならどの地域か?と考えて色々なエリアを回ってみたいです。」

小鹿野町では、季節ごとに体験ツアーを開催中

このような、地域の人と出会い、手を動かして暮らしを感じる体験ツアーを、小鹿野町では随時実施しています。ご要望に合わせて内容をカスタマイズできるので、こちらから詳細を確認の上、ぜひご参加ください。

撮影・執筆 松田遼

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