小鹿野町で歴史探しの「お試し移住」~縄文から現代まで、歴史の地層が息づく地で見つけた暮らしの土台

秩父郡の小鹿野町(おがのまち)では、移住や二拠点生活を検討している方が1~9泊まで無料(2026年6月現在)で利用できる「お試し移住住宅」を提供しています。今回、お試し住宅をご利用いただいたのは、川越市にお住まいのご夫婦。山と近い暮らしに憧れを持ち、奥秩父の山深い小鹿野町のお試し移住住宅をご利用いただきました。歴史や山岳信仰といった文化にも興味があるというお二人に、今回の小鹿野での滞在について感想をうかがいました。


ーまず、移住を考え始めた「きっかけ」を教えていただけますか?

「都会が中心で、それ以外は地方」という今の社会のあり方に、少し違和感を持ったのが始まりです。日本中の誰もが、自分が今いる場所を「ここが世界の中心だ」と感じながら暮らせる世の中がいいなと、そう考えたとき、まずは自分たちが東京から離れるのが良いかなと思いました。

ー数ある地域の中で、なぜ「小鹿野町」を選んだのですか?

私たち日本人にとって、山は心の原風景ですよね。山のある暮らしや、山に囲まれた生活には、不思議な懐かしさと憧れがありました。盆地である秩父の中でも、小鹿野町はさらに奥の方にあって、自然の深さが他とはちょっと違って見えたんです。「こういうところで暮らしてみたら、きっと素敵だろうな」と感じて選ばせてもらいました。

ー滞在中は、どのような体験をされましたか?

秘仏を公開中の法性寺や観音堂、宮沢賢治のゆかりの地など色々な場所を巡りながら、小鹿野や秩父の民俗、自然、文化をじっくり学びました。地域研究をされている地元の方や、学芸員の方からも貴重なお話を伺えて、本当に勉強になりました。 事前に「埼玉県立 川の博物館」で、江戸時代の女性が法性寺に参拝した納経帳の展示を見ていたので、「ああ、ここがあの場所か!」と答え合わせができたのも楽しかったです。小鹿野のことを深く知ることができて、今後の参考になりました。

法性寺の奥の院や観音院は、山道や階段を登るのが大変でしたが、上までがんばって行った甲斐がある、素晴らしい景色でしたね。

ー学芸員の資格取得も目指されているとのことですが、小鹿野の文化にはどのような印象を持ちましたか?

驚いたのは、今回お話をさせていただいた地元のみなさんが「縄文時代から現代まで」の歴史を地続きで知っていらっしゃったことです。江戸時代(近世)以降くらいからの話については、よく知っている方が多いというイメージだったのですが、小鹿野では縄文・古代・中世・近世・近代と、町の歩みがみんなの知識の中に「地層」のように積み重なっている。それが今の生活につながっていることや、この場所にはこんな謂れがあるんだよとか、それをみんな知ってるっていうのがすごく面白くて。

なので歌舞伎文化にしても、ただ江戸時代にやってきて残っているという表面的なことだけではなく、小鹿野に住んできた方々の、そういった信仰とか生活のあり方みたいなものが、複合的に絡み合って現在の「小鹿野歌舞伎」につながっているんだなと、自分なりに腑に落ちました。

ーほかに、どんな場所へ行かれましたか?

たくさんあるのですが、特に印象に残っている場所です。

  • 小鹿野町立図書館
  • カフェ杏仁
  • 犬木の不整合
  • 観音茶屋
  • 尾ノ内の龍頭神社

犬木の不整合

今回は12年に一度の、秘仏が公開される「午歳総開帳」の年。小鹿野町内の「法性寺」と「観音院」の両方に行けて大満足です。秩父市の住宅街にある札所とは違い、小鹿野の札所は山深い“秘境感”があって、とにかく趣がありました。

ー小鹿野町に移住するイメージは湧きましたか?

はい。面白い場所や、魅力的な方々にたくさん出会うことができました。 例えば近隣の秩父市や横瀬町は観光客も多く、自治体の取り組みの中で大企業などの参入事例もありますよね。それ自体は、とても素晴らしいことだと思います。でも、私は小鹿野の「その都会のシステムに染まっていない空気感」や「先祖代々の土地で自分たちのために営まれている文化」にこそ、強い魅力を感じました。

今回の滞在でイメージの土台ができたと思うので、次回はより具体的にどんな風に暮らしていけるか、「仕事」や「二拠点生活」など…暮らしのイメージを探るために、またヒントを見つけに訪れたいな思っています。

ーありがとうございました。


小鹿野町の「お試し移住住宅」は、リアルな暮らしを体験いただけるよう、町民とのコミュニケーションや農作業体験、鳥獣害対策の見学などのアクティビティも選択できるコーディネーター伴走型となっています。1泊~最長9泊が可能で、利用料は無料(2026年6月現在)。移住のご検討にあたっての情報収集として、ぜひお気軽にご利用ください。

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